零れた雫

その本当の意味を君が知るのはまだ先のこと。

何せ初めての経験だ。

決して君が悪かったわけではない。

意味も知らず見た雫に君の心は動揺した。

零させてはいけないものだとは知っているから。

だが若すぎる君には何もすること叶わず。

せめてその雫を受け止めたかった。

考える前に動き出そうとした身体を止めた。

何をすべきか分からず立ち止まるしかできなくなった。

いつだって大事なものはこの手から零れ落ちていった。

その手には後悔の念が募る。

どうしてこの手は無力なのかと幾度となく嘆いたことか。

投稿者: highsabolity

余暇を持て余した、唯の暇人である

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